大会長挨拶
京都府立医科大学大学院医学研究科
大会長 喜多 正和
このたび、公益社団法人日本実験動物学会(浦野 徹理事長)の定期学術集会である第62回日本実験動物学会総会(大会)を平成27年5月28日(木)~30日(土)の3日間、京都テルサ(京都府民総合交流プラザ)におきまして開催することとなりました。本学会の総会は5年前に同じ会場で京都大学の芹川先生のもとで開催されておりますが、前回の大会に負けないように内容の充実した大会にしたいと考えております。
「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」(環境省)において、「動物を科学上の利用に供することは、生命科学の進展、医療技術等の開発等のために必要不可欠なものである。」と明記されており、「医療イノベーション5か年戦略」においても「革新的医薬品・医療機器の開発等において動物を用いた試験実施は、極めて重要であり、医療イノベーション推進のためには、研究内容を熟知する研究開発機関の自主的管理の下、これを動物愛護の観点と科学技術の進歩の観点の調和を図りながら、引き続き、適切に実施することが必要である。」と表明されています。このように、動物実験は、基礎から応用に至る学術研究の進展や創薬等のイノベーションの推進に必要不可欠であり、人類の健康やライフサイエンス研究の進展に多大な寄与をしていることは明らかであります。日本実験動物学会としては、このような動物実験の有益な点をより積極的に社会にアピールすることも重要な活動ではないかと考え、本大会のメインテーマを「社会に貢献する動物実験」といたしました。
現在、このテーマに沿って特別講演やシンポジウム、ワークショップの企画が進み、一般演題においては口頭発表を重視した方針で、幅広い内容のプログラムになるように鋭意準備をいたしております。また、LASセミナー、ランチョンセミナーやホスピタリティルーム等も企画しております。さらに、日本実験動物器材協議会のご協力による器材展示を実施することも決定しており、参加者にとって充実した大会となることを大いに期待しております。
本大会の開催に向けて、関西実験動物研究会の皆様、公私立大学実験動物施設協議会の皆様、協賛企業の皆様等、多くの方々のご協力のもと、本大会が会員ならびに維持会員の皆様にとって実り多き交流の場となりますよう準備を進めて参ります。会場も京都駅に近く便利な場所にあり、新緑の京都をお楽しみいただけると思いますので、皆様方の積極的なご参加をお待ち申し上げます。