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動物実験に関する見解

平成4年12月2日

公益社団法人 日本実験動物学会

(社)日本実験動物学会(以下学会)は、動物実験が医学、生物学等の研究におけるもっとも重要かつ有効な手段であり、実験 動物の貢献なくして現代の医学、生物学等の成果は語れないと確信している。学会はまた、不要ないし残酷な動物実験が行われているという批判が社会の一部にあることを承知しているが,批判の多くは誤解であり、科学的に適正な動物実験と倫理的に適正な動物実験は互いに矛盾しないと確信している。

すでに学会は、会員が科学的および倫理的に調和したより適正な動物実験を遂行するに当たって拠るべき指標の策定を意図し、第34回総会(1987年5月22日)において「動物実験の指針(以下指針)」を採択し(実験動物,36巻3号,285-288頁,1987年)、さらにそれに関する具体的な資料として指針の解説書を作成、刊行した(動物実験の指針:解説,ソフトサイエンス社,1991年)。学会は、学会が策定した指針が科学的および倫理的な動物実験の実施のために必要かつ十分な条件を満たしていると確信し、会員に対してこの指針の一層の遵守を求めるとともに、わが国の医学、生物学等のすべての研究がこの指針に完全に添って実施されることを希望する。